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年金受給者の確定申告(メモ)3-成年後見人が被後見人の税金の申告をする場合(まとめ)

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成年後見人が被後見人の税金の申告をする場合(まとめ)

 

収入が年金のみで、額が少なく源泉もされていない場合(住民税も非課税)は、あまり悩まず申告不要と判断できることが多いが、源泉されていて医療費控除などができる方、株式や投資信託がある方などは申告で悩むことがある・・・

 

確定申告するケース

還付が見込まれる場合の還付申告

もともと源泉されている税金がない場合(課税なしの場合)は、関係がない。

 

実際は年金収入のみの高齢者が多く、通常、市に対して、日本年金機構等の年金支払者から「年金支払報告書」が送られ、年金収入は市が把握できるので、申告(税務署への確定申告、住民税の申告含む)は不要となるケースは多い。

ただし、各種控除がきちんとなされていない場合は(「公的年金等の源泉徴収票」の控除欄を確認)、(還付が見込まれる場合)申告した方が良い(本人の特別障害者控除、扶養控除など)。成年被後見人は、特別障害者控除(40万円)が受けられる。

医療費控除については、その手間暇と還付される税金(住民税も考慮)を比較し、還付等の受ける利益がわずかな場合は、(対費用効果を考え)しないと判断する場合もある。

被後見人の方の確定申告 - 司法書士とくの日記(ブログ)

ネット(国税庁 確定申告書等作成コーナー)で、比較的簡単に確定申告ができるようになっているので、申告の壁は低くなっている。

 

高齢者ではなく、国民健康保険加入者で、障害年金で生活している方などについては、市から(国民健康保険料算出などの理由で、別途所得がないかどうか確認するため)住民税の申告は求められる。その他、(減免の適用の)非課税証明を取得するため住民税の申告はした方が良い場合がある。

 

株式や投資信託がある方については、(源泉ありで確定申告不要でも)年金が少ない方は、確定申告(還付申告)した方が良い場合がある(メリットあり)。

注意としては、一生懸命、所得税について還付申告しても、住民税や社会保険料国民健康保険料、後期高齢者医療保険料、介護保険料)が増え、メリットがない場合もある。

ただし、「所得税の確定申告をして上場株式等の譲渡所得等や配当所得等の所得額が発生する場合であっても、市・県民税の納税通知書が送達されるまでに、確定申告書の提出とは別に、市・県民税申告書(上場株式等の所得に関する市・県民税申告不要等申出書)を提出することで、所得税と市・県民税とで異なる課税方法を選択することができます。市・県民税の課税方法として申告不要制度を選択した場合は、国民健康保険税後期高齢者医療保険料、介護保険料などの算定対象となる所得に含まれません。」となっている。

所得税→総合課税として確定申告(還付を受ける)

住民税→申告不要制度を選択(5%の源泉で終了)→住民税の所得に含まず→株式配当などの所得が社会保険料に反映されない

上場株式等に係る配当所得等および譲渡所得等の課税方式の選択について|西宮市ホームページ

 

株式関係や不動産の譲渡などで、複雑なものは税理士に相談、依頼する。

 

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