法定相続情報一覧図
相続人が子であって、嫡出子と非嫡出子がある場合
(平成25年9月4日以前に開始した相続で嫡出子と非嫡出子を示す必要がある場合)
非嫡出子の両親(父母)間の関係を示す線(父と母を結ぶ線)は二重線ではなく
一本線で示す。
(法務省HPの記載例)
https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/content/001397927.pdf
二重線は婚姻関係を示し、一本線は婚姻関係にないことを表す。
相続人でない者は氏名等は記載せず、例えば性別(男、女)のみとする。
しかし、相続人に、両親を同じくする兄弟姉妹と、両親を同じくしない(父母の一方のみを同じくする)兄弟姉妹がある場合
両親を同じくする兄弟姉妹の両親は、父、母と記載し、
両親を同じくしない(父母の一方のみを同じくする)兄弟姉妹についても、その父か母は異なるが、
記載例では父か母となっている。
関係図では、父もしくは母が二人いるような表示となる(養子縁組していない場合でも)。
父母を同じくしない兄弟姉妹の父母について、実の親でない方を(男)もしくは(女)にすることも考えられるが、記載例では(なぜか)父となっている。
(法務省HPの記載例)
https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/content/001397936.pdf
被相続人の法務太郎からみると、法務優子の父は父ではないのだけれど父となっている。
ここ(法務優子の父)を(男)にした場合、二重線で婚姻関係を示していても、両親を同じくしない兄弟姉妹(法務優子)から見ると、自分の父が(男)と記載されているのは婚外子のようにみえて嫌な感じを受けるかもしれない。
被相続人からみて父でないのを(男とせずに)あえて記載例で父としているのは、この辺が配慮されているのであろうか?もしくは、民法900条の「父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする」の文言の父母とあるのを意識しているのであろうか?被相続人からの続柄とすれば正確には(男)などになると思うが・・・
日本司法書士会連合会 編集の書籍「ケース別 法定相続情報証明制度 書類作成のポイント」でも同様
(違和感はあるけれども線のつながりで判るといえばわかるので、抵抗せず(男)(女)等とはせず、記載例どおり父母で作成していますが・・・)
追
ある法務局で、この父と記載されているのはやはり被相続人からみておかしいので、削除されて、ここの箇所は(男)ともせずに空欄で法定相続情報一覧図の写しが発行されました。
(過去ブログ)
法定相続情報一覧図の写しの誤り - 司法書士とくの日記(ブログ)
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