司法書士とくの日記(ブログ)

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所有権留保

債務整理(破産、再生、任意整理)をする場合、
ショッピングローンで購入した物は、
ローン会社(債権者)に返却しなければならないか?


クレジットカード契約(会員規約等)
やショッピングクレジットの契約には、
支払い終わるまで、
所有権はカード会社・ローン会社にある等の
所有権留保の規定がなされています。


これは、
具体的な商品を購入するごとに契約する
個別方式の場合だけでなく、


20万円や30万円までなどの
ショッピング枠があって、
その範囲でショッピング利用(立替払い)する
包括的な場合でも同様です(会員規約)。


所有権がローン会社等にあると言っても
ローンで購入したすべての商品につき、
返却を求められる訳ではありません。
買取業者に買い取ってもらって、
その分、債務に充てることができるかどうかが
基準になります。


自動車の場合は、多くが返還を求められます。
http://d.hatena.ne.jp/tokucyan-siho/20170529


あと、比較的高額な貴金属は
返還を求められることがあります。
(貴金属の場合、何十万円で購入したものでも、
ローン会社に返還し、買取り業者に買い取ってもらう
(債務に充当する)買取り価格は数万円もしくはそれ以下
になることが多い)


ただし、
個別方式の場合と異なり、
包括的な場合は、
カード会社が(店名や金額は判っても)
具体的に何を買ったか
把握していない場合があり、
契約では、所有権はカード会社にあっても、
返還を求められないこともあります。


電化製品、美容器具なんかは
(転売が困難なので)
返却を求められないことが多い。
日用品、服などについては、
通常、転売困難で返却は求められません。